印刷×テクノロジーで顧客価値の高いサービスを作り続ける。事業開発の舞台裏
ラクスル株式会社 ラクスル事業本部 Marketing&BusinessSupply統括部 印刷事業部 部長
大山 雄也
Yuya Oyama
大学を卒業後、大手証券会社にて個人・法人向けの営業部門に従事。VCを担当する中でスタートアップ企業に興味を持ち、法人向けフードサービスを手がけるスタートアップに転職。製販両面の事業開発に携わり、手がけたサービスを3年で売上高数十億円規模の事業成長に貢献。2023年10月、RAKSULに入社。印刷事業部の部長として、印刷EC「ラクスル」のさらなる成長・拡大を目指して事業開発やサービス改善、組織づくりに尽力している。
「長期で伸び続ける事業価値を創りたい」 明確な目的意識のもと、RAKSULへの入社を決意
――大山さんのこれまでのキャリアを教えてください。
これまで、大手証券会社と飲食系スタートアップの2社で経験を積んできました。
新卒で入社した大手証券会社では、名古屋支店に配属され、資産運用を検討されている個人のお客様に営業活動を行っていました。“営業”といってもさまざまなスタイルがありますが、新入社員の私が任されたのは、飛び込み営業。地図と名刺、自転車の「3種の神器」を手に、名古屋の街中をひたすら走り回っては、ニーズやお困りごとを抱えているお客様に自社サービスを売り込む日々を送っていました。
最初の頃は全く成果を出せなかったのですが、入社2~3年目を迎えた頃から、徐々に営業のコツをつかみ、成績を残せるようになりました。その結果、社内の新規開拓部門で社長賞を複数回受賞できるまでに成長し、その実績が評価されたことで、最短昇格を実現して本社の法人営業部門へと異動しました。
本社では、上場企業やVCを担当。3年ほど経験を積む中で、世の中に変革をもたらそうとするスタートアップの熱量や人、職場環境に魅力を感じるようになりました。そこで、転職を決意。ちょうどその頃、知人の投資家から、フードサービスを手がけるスタートアップの経営陣を紹介していただきました。その方々と食事に行き、コミュニケーションを重ねる中で意気投合。その会社に転職しました。
――前職では、どのような経験をされたのですか?
そのスタートアップは企業向けのフードサービスを提供している会社で、当初は経営企画として入社しました。しかし、私が入社した直後にコロナが発生。会社の存続をかけて、全従業員が事業開発に携わることとなりました。
その中で、私の関わったオンライン飲み会用のフードデリバリーサービスが、社会のニーズを捉えられたことにより大ヒット。事業を開発してからわずか3年で数十億円ほどの売上規模を実現することができました。ゼロイチから1→10まで、事業が圧倒的に伸びていくフェーズを経験できたのは本当に貴重な機会でした。
――RAKSULに入社を決めた経緯も教えてください。
前職での経験を経て、私の中に次第に「テクノロジーで課題を解決し、長期的に伸びていくサービスをつくれるようになりたい」という想いが芽生えていました。そんな折、RAKSULの人事の方から連絡をいただいたのです。詳しく話を聞き、ワークサンプルテスト(※)まで選考を進めるうちに、ここでなら自分の思い描く事業開発に挑戦し、経験を積めるかもしれないと感じて、RAKSULへの入社を決意しました。2023年10月より、印刷事業部にジョインしています。
※ワークサンプル:実際の業務テーマに近しい課題に取り組み、社員とのディスカッションを通じて、物事に対する考え方やスキルがフィットするかを双方で確認するもの
470億円規模の事業をさらなる高みへ導く、印刷事業部長の挑戦
――大山さんは、2024年2月に印刷事業部の部長に就任されました。現在はどのような業務を担当しているのですか?
祖業であり、470億円の売上規模を誇るラクスル事業の屋台骨である印刷事業部をさらに強く、長期的に伸びていく事業にするために、改めてサービスの基本構造を振り返りながら、事業開発を行っています。
印刷事業部には事業規模の異なる複数のカテゴリーが存在し、年間の売上が数千万円から数百億円まで幅があります。それぞれのカテゴリーごとのフェーズや状態を適切に把握し、商品開発やプライシング、UIUXの磨き込みを行っています。直近は年商数千万円だったカテゴリーの事業開発に注力し、担当のカテゴリーマネージャーと共に1年かけて売上を2倍に成長させることができました。
競合のインターネット印刷サービスはもちろん、柔軟な対応に強みを持つ印刷会社にも負けない、圧倒的な利便性を誇るサービスの実現を目指して、日々事業と向き合っています。
――事業開発においては、RAKSULが得意とするテクノロジーの活用も意識するのでしょうか。
テクノロジーを活用することもあれば、パートナー企業との連携によってサービスをつくることもあります。例えば、直近リリースしたチラシの梱包オプションサービスでは、一部の工程で人の手作業が必要になるため、各パートナーや社内の各ファンクションと密にコミュニケーションを取りながら仕組みを構築しました。印刷工程に人の手作業が必要な場合、従来型の印刷会社が強みを発揮しやすい傾向にありますが、今回構築したサービスは、印刷会社の柔軟なサービスに劣らない高い利便性を顧客に提供できていると自負しています。今後、さらに成長するためには、従来の印刷会社よりも便利な価値を、ネット通販としても作っていく必要性を感じています。今回のような、パートナー企業との連携によるサービス開発も引き続き行っていく予定です。
一方で、テクノロジーを活用したサービスの開発・改善も日頃から行っています。直近では_お客様により適切な価格を継続的に提供していくことができるシステムを開発したことで、顧客価値の向上とともに社内の生産性を向上していくことができました。
私たち事業開発担当が大前提として意識しているのは、「働く人をラクにするカスタマイズECプラットフォーム」をつくること。今後もさらに便利で、多くの方に支持していただけるサービスへと成長させられるように、引き続きさまざまな商材の磨き上げに力を入れていくつもりです。
――ちなみに、昨今ペーパーレス化・デジタル化が進む中で、印刷市場は縮小傾向にあるかと思うのですが、大山さんが対峙する領域のビジネス環境をどのように捉えていますか?
たしかに近年、印刷市場は縮小傾向にあります。しかし、もともと数兆円規模の大きさがある市場ですので、今すぐに消滅するということは考えにくいです。市場全体が縮小している一方で、インターネット印刷市場に限って言えば、依然として成長を続けており、その規模は数千億円単位で拡大の余地があります。特に、デジタル化の進展に伴い、我々のビジネスフィールドは、依然として揺るがない地盤があり、サービスの需要は増加しています。
RAKSULのBizDevとして働く醍醐味、成長・挑戦の機会とは
――今回、印刷事業部でBizDevの採用を強化すると伺いました。改めて、どのような方に参画してほしいですか?
まず1つ、絶対に外せない要素として言えるのは、与えられた役割に対して当事者意識を持ち、「自分がこの事業を伸ばす」という強い責任感を持てることです。印刷事業部では、「カテゴリーマネージャー」という名称を設け、それぞれのBizDevに担当商材を割り振りながら、その商材に関する事業開発やサービス改善に取り組んでもらいます。BizDevとして入社された場合、自身が担当する商材については、誰よりも知識が深い状態で業務に臨んでほしいです。
モノづくりやEC領域による経験なども大事ですが必須ではなく、それよりも事業開発して事業を成長させていくことに強くコミットし、実行していけるような方と共に、この事業を伸ばしていきたいと考えています。
加えて、お客様にとって本当に価値のあるサービスに磨き上げていくためには、ステークホルダーを巻き込めるコミュニケーション力も欠かせませんので、そこも重要視しています。
――RAKSULで事業開発に携わる魅力について、大山さんはどのように感じていますか?
RAKSULといえば「事業開発が得意な会社」と認識してくださっている方も多いかと思います。私も実際に入社してみて、その認識は間違っていないことを日々体感しています。お客様の課題を解決し、高い価値を提供できる事業を生み出し、育てることを心から楽しんでいる優秀なメンバーとともに、自分自身も事業に真剣に向き合える環境です。入社して1年が経ちますが、RAKSULで仕事をすることでEC領域での事業開発力を培っていけることに、私自身も改めて大きな魅力を感じています。
印刷EC「ラクスル」のビジネスモデルは本当に奥が深いです。印刷業界の構造とビジネスモデル、ものづくりの仕組み、eコマース、データ活用など、さまざまな知見を組み合わせて事業をデザインしていかなければ、真の意味での事業成長は叶いません。簡単ではない仕事ですが、その分、挑戦しがいがあります。事業部内にはこれまでのノウハウも蓄積されていますから、そうした成功事例などから学びを得られるのも、RAKSULならではの事業開発環境と言えるかもしれません。
社内には、ゼロイチから100→1000まで、本当に多様なフェーズの事業が多数存在しています。自分自身が経験したいフェーズの事業開発に携われるのはもちろん、事業部のマネジメントから子会社の経営層まで、事業開発の先にあるキャリアパスについても多彩な可能性が開かれているのはとても魅力的です。事業をやりたい人にとっては、こうした環境にはそう出会えないと思いますので、興味を持たれた方はぜひ一度、私たちの話を聞きに来ていただけたら嬉しく思います。
――今後の目標を教えてください。
印刷事業をさらにスケールさせていくためにも、これからは組織として各BizDevメンバーの仕事を有機的に連携させながら、強い構造を持った組織へと進化させていかなければならないと考えています。各個人の能力や成果を余すところなく事業成長へと結び付けていけるような組織をつくり、事業を100→1000のフェーズへと拡大させていきたい。組織の可能性を最大限引き出していけるよう、これからも力を尽くしていきたいと思います。
――最後に、候補者へのメッセージをお願いします。
印刷事業部は今、事業をさらに伸ばすべく、新たな挑戦と向き合い始めています。このタイミングで参画していただくことで、事業を100から1000へ、そしてその先へと伸ばしていく貴重な経験を積みながら、自分自身の力を伸ばしていけるように思います。
私自身、RAKSULに参画してから、物事を解像度高く捉え、逆算思考で施策を企画し実行する力を一気に伸ばすことができたと感じています。この環境はきっと、皆さんの目標実現に向け、良い影響を与えてくれるはずです。現職で「事業と向き合い切れていない」「もっと事業をやり切りたい」と感じている方は、ぜひ私たちと一緒に、圧倒的に強い事業をつくっていきましょう!