ゼロから組織を立ち上げ、“戦略”から“実行”までやり切れる環境がある。セールス責任者が語る、ラクスルで働く魅力
ラクスル株式会社/GROWTH BU/Enterprise BU/Sales & Marketing (Manager)
千葉 祐輔
Yusuke Chiba
大学卒業後、地元の印刷会社に新卒入社。以降、SaaS領域を中心にスタートアップを含む複数社で、マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセス、マネジメント、事業企画などを経験してきた。2021年、ラクスルに入社し、大企業向け印刷・販促管理サービス「ラクスル エンタープライズ」の事業立ち上げに従事。現在は、Sales&Marketing部門の責任者として、さらなるグロースを目指し奔走中。
“戦略”から“実行”までできる二刀流のビジネスパーソンを目指して
——千葉さんは、地元である北海道の印刷会社へ新卒入社した後、異業種となるSaaS領域へとキャリアの軸足を移しています。改めて、ラクスル入社までの経歴を教えてください。
社会人になって数年が経った頃、当時創業3年目の建設業界向けSaaS会社に転職しました。さらなる自己成長のために「伸びている業界で、もっと新しいことにチャレンジし続けたい」と考えたんです。
そこから9年ほど、複数のスタートアップ企業に在籍し、現場のお客様と向き合いながら事業の立ち上げも経験しました。成功体験を積めただけではなく、うまくいかない事業の立て直しや撤退の場面にも何度も泥くさく向き合ってきたことがキャリアの土台になっていると感じます。対照的に、前職では、ブレーンとして介護事業者向けSaaSのカスタマーサクセス部門と子会社の戦略立案に携わってきました。
これまでのキャリアを通じて、事業における戦略設計から、利益を出して1人当たりの生産性を高めていくような実行部分まで、“抽象”と“具体”を行き来しながらやり切れることが自分の強みになったと思います。
——充実したキャリアを歩んできたなかで、転職を考えたのはどういった経緯だったのでしょうか?
「人生100年時代」と言われる現代社会において、自分が30~40年後も働き続ける前提に立つと、事業と組織の戦略部分だけを担い、現場から離れた環境に身を置いていることはリスクなのではないかと考えるようになったんです。
前職では、経営・戦略・人材に関するオペレーションを整え、自分が手を動かさなくても組織が回る状態をつくることがマネジメントの仕事として求められていました。あれだけ事業利益を出していて規模の大きい組織であれば、戦略と実行の機能を分けるというのはある意味当然の選択です。それに私自身、この環境にいたおかげで戦略立案におけるスキルが伸びたと思います。
しかし、戦略を描くだけの立場だと、自分の市場価値がどんどん目減りしていってしまうかもしれません。これからの日本では、労働力人口の不足がビジネスに与える影響はますます大きくなる。僕たち世代は、50~60代になっても戦略を描きつつ現場にも出ていかないと、どこに行ってもバリューが出せなくなるだろう、と危機感を抱きました。また、私の尊敬するビジネスパーソンは戦略も実行もできる人たちばかり。自分自身もそうありたいと考えたんです。
——自分の市場価値を高めるために、また“戦略”と“実行”どちらにも携われるような環境に飛び込みたいと考えたんですね。ラクスルへの入社の決め手は何でしたか?
「管理職であっても、戦略を描くのはもちろん、実行部分もどんどん担ってください」と言ってもらえたことが入社の決め手です。今の自分がまさにやりたいことが実現できるなと。
選考前は、ラクスルに対してはいわゆる大企業だというイメージを抱いていて、ヒリヒリするような現場での挑戦機会はそう多くないのではないかと思っていました。しかし話を聞くと、当時のラクスルはノバセル・ハコベルの分社化を控えており、大企業向けの営業組織を自前で立ち上げるフェーズだということが分かりました。マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスなどさまざまな職種に携わり、大規模組織でのマネジメントや事業立ち上げを行ってきた経験が、まさにラクスルの展望とマッチしたんです。
また、ラクスルの選考では、実際の業務テーマと近い課題に取り組む「ワークサンプルテスト」がありますが、それをもとにおこなったディスカッションも印象に残っています。「エンタープライズ事業の拡大」をテーマに、事業計画資料を作るという課題でした。
「いかに精緻に戦略を設計できるか」というロジカルなスキルを見られているのかと思いきや、当日のディスカッションでは「この目標を達成するために、実際にインサイドセールスは何件架電するんですか?」「この想定を実行するために、何が一番重要ですか?どうしてその優先順位なのですか?」といった質問がほとんどでした。つまり、いかに実行に移していくかを非常に重要視していたんです。ラクスルでなら、本当に“戦略”から“実行”までとことんやり切れるに違いないと確信しました。
ラクスル事業史上初となる、営業組織の立ち上げ
——千葉さんが現在管掌しているSales&Marketing部門は、どのような役割を担っているのか教えてください。
2021年10月に提供を開始した、大企業向け印刷・販促管理サービス「ラクスル エンタープライズ」のグロースを最大のミッションとした組織です。部内は、マーケティング、セールス、セールスOps(オペレーション)、カスタマーサクセスの各機能で構成されています。
サービスが正式にリリースされるまでの入社後3か月間は、文字通り“ゼロ”からの事業立ち上げを経験しました。期待を遥かに超える裁量を持たせてもらい、大きなプレッシャーを感じつつもワクワクしましたね。
ラクスル エンタープライズはSaaSとして提供しているものの、単純な月額課金ではなく、お客様から発注が入った時点で初めて売り上げが立つというビジネスモデルです。変数が多いため、特に立ち上げ当初は売り上げ予測やモニタリングの精度を上げるのに苦戦しました。
まずはとにかく現場に出て、お客様への認知向上と導入拡大を地道におこないながらモニタリングを繰り返していく。当時、1人で3役くらいは担っていたでしょうか。事業化できるか否かの修羅場を、いくつもくぐり抜けてきました。かなりしんどい時期でしたが、現場でお客様の喜ぶ顔を見ていたからこそ「絶対にこの事業はいける」と信じて努力し続けることができました。
——「絶対にいける」と千葉さんが感じた、ラクスル エンタープライズの提供価値とはどのようなものですか?
販促に関わる全ての業務をラクスル エンタープライズで一元管理することによって、お客様にとって大幅な業務効率化が実現する点にあります。
企業の販促業務は、大企業で組織や運営店舗が多ければ多いほど、資材の注文や請求の取りまとめが煩雑になります。そのため、全社的に予算管理や発注管理がうまくできていないケースが少なくありません。どのお客様にお話を伺っても、この課題に直面していました。
さらに、販促業務担当を専任で置く企業はほとんどなく、大抵はマーケティング業務の一つとして誰かが兼任で行っている状態。細かい作業が多いうえに周りに販促の詳しい知識を持つ人もいないので、負荷を1人で抱え込んでしまいがちなんです。
ずっと販促業務に悩まれていた担当者の方が、サービスの導入後「2週間もかかっていた作業が、3営業日でできるようになりました」と、とても喜んでくださって。その表情を見たとき、この事業の価値を改めて実感しました。
——お客様への提供価値を間近で実感できるのは、セールス職の醍醐味でもありますよね。現在、ラクスル エンタープライズの事業グロースのために、注力していることを教えてください。
プロダクトを通じて社会貢献ができているという実感を持つ一方、今後に向けて課題もあります。それは、お客様への認知向上・導入支援をおこなう「量」の施策と、事業成長を早める「速度」の施策をいかに両輪でやっていくかということです。
大企業のお客様を相手としている特性上、決裁などの関係で受注まで半年から1年かかる場合も少なくありません。まずはマーケティング施策を強化して最初のファネルとなるリードを増やし、さらなるユーザー拡大を目指していきたいと考えています。
並行して、オペレーションエクセレンスにも取り組む必要があります。営業のトークスクリプトを型化してチーム全体の質を高めていくなどで、受注までのリードタイム短縮も実現していきたいですね。
共に成長し、チームでさらなる価値創出をしていくために
——千葉さんが、マネジメントにおいて大切にしていることは何ですか?
大きく2つあります。まずは何より、事業成長のためにチームのメンバーの総和以上の成果を出すことです。そのためにも、メンバー一人ひとりに適切なチャンスを提供して、どんどん打席に立ってもらいたいと考えています。本人にとってストレッチが求められる環境を用意することも大事ですね。
そしてもう1つが、彼らの市場価値が上がるようなサポートをすることです。目の前の仕事に向き合ってもらうのは大前提ですが、「自分がどうありたいか」「どのように成長していきたいか」という根本の価値観を引き出せるように心がけています。
だからこそ、1on1など対話の時間を多く持ち、ときにはヒントや必要な情報を提示したり、徹底的に壁打ちをしたりしています。やっぱり、本人の強みと重なる領域で仕事に取り組んでもらうほうが能力を発揮しやすいですからね。
——一人ひとりに考えを促すようなアプローチですね。メンバーの成長をどのように見ていますか?
最近嬉しかったのは、とあるセールスメンバーの昇格に立ち会えたときです。彼は当初、プレーヤーとしての業務に全力で向き合っているゆえに、あまり中長期的な展望は持っていませんでした。そこで、少し視座を上げるようなコミュニケーションを意識したところ、本人から「マネジメントにも携わってみたい」「セールスのことだけでなく、事業全体も理解できるようになりたい」と新たな意欲が生まれるようになったんです。
彼自身の興味関心がどんどん広がっていくのを間近で見ながら、適切なサポートやアサインができたのではないかと思います。
——最後に、ラクスルで働く魅力について聞かせてください。
ラクスルのセールス部門では、エンタープライズ事業という新たな領域に挑んでいます。事業の成長と共に、自分自身の市場価値を高められる環境であることは間違いありません。
また、社内には優秀かつビジネス経験の豊富な人たちがたくさんいます。こういう人たちと会話をしながら仕事ができるのって、もはや福利厚生の一つだと言えるのではないでしょうか。日常的に部門を超えて連携したり、「こうしてみたら?」といった健全な議論ができたりするんです。
社会全体や目の前のお客様に価値を提供したいと考える人には、ラクスルという会社の環境やサービスをとことん活かした絶好の機会を提供できると思います。