自由度の高い組織で攻めの広報に挑む。第二創業期を迎えたRAKSULのPRチームに聞く、仕事内容と醍醐味
ラクスル株式会社 PR Manager
福本 有沙
Arisa Fukumoto
大学を卒業後、業界最大手のPR会社である株式会社ベクトルに入社。スタートアップから大手ナショナルクライアントまでtoB、toCを問わず、幅広い業種のPR・マーケティング戦略に携わる。2019年、ラクスル株式会社に入社。マーケティング部にてテレビCMやメルマガ、キャンペーンなどの企画・実行に従事。2020年にPRの部署を立ち上げ、事業PRを担当。現在はPR Managerとして、事業PRとコーポレート広報の領域を統括している。
ラクスル株式会社 PR
岡田 紗知
Sachi Okada
大学を卒業後、WEB広告代理店に新卒で入社。広告の提案営業から戦略立案、制作ディレクションまでを幅広く担当した後、通販化粧品メーカーに転職。WEB販促を担当し、チラシやカタログ、DMなどの紙媒体によるCRMツールの制作にも携わる。その後、総合PR会社にて、大手企業のPRコンサルティング業務に従事。ラクスル株式会社には2021年に入社し、現在は「ラクスル」と「ノバセル」の事業PRを中心に担当している。
ビジョンとビジネスモデルへの共感が入社の決め手に
——福本さんと岡田さんは、前職がPR会社だと聞きました。
福本:
そうなんです。RAKSULに入社する以前は、業界大手のベクトルでスタートアップから大手企業までtoB、toCを問わずに幅広い業界・業種の企業を担当していました。採用広報からブランディング戦略の立案、ネーミング開発など、多岐にわたってお客さまのコミュニケーションを支援してきました。
岡田:
私も前職は総合PR会社に勤めていました。大手企業を中心にPRコンサルティング業務を手がけており、特に最後の時期は製薬分野のクライアントのPR戦略立案から実行までを担っていました。
——お二人はなぜ、転職を考えたのでしょうか。
岡田:
製薬企業のPR支援に携わったことが、私にとって大きな転機となりました。製薬分野では、主に生活者と医療従事者をターゲットとしてPR活動を行いますが、プロモーションコードという制限がある中でどのようなメディアを使って、どのような文脈で情報を届けるのかをしっかりと考えることが欠かせません。そうした業務に携わったことで、toCへのコミュニケーションだけでなくtoBでの広報PR活動に奥深さとおもしろさを感じ、今後はBtoB企業で広報に携わってみたい気持ちが強くなりました。そのため、前職からの退職を決意しました。
福本:
私の場合は、前職で長く経験を積み、企業の外側から行うPR支援は概ねやり尽くしたと思えたことが、転職を決めたきっかけでした。PR会社の仕事もとても楽しかったのですが、企業の売上向上や事業推進への貢献という観点から見れば、やはり支援可能な範囲には限界があります。次はその限界を超え、企業の中から広報PRやマーケティング活動に携わってみたい。そう思ったことで、事業会社を中心に転職先を探し始めました。
——RAKSULに入社した決め手は何でしたか?
岡田:
私はもともと前職時代からRAKSULを知っており、「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」というビジョンと、それをもとに展開されるビジネスモデルに大きな魅力を感じていました。そのため、実はRAKSULの採用サイトも定期的にチェックしていたんです。それくらい志望度の高い企業だったのですが、転職意欲が最も高まった時期にたまたま広報ポジションでの募集があり、縁あって入社することができました。
福本:
私は前職でRAKSULのスピーチを聞く機会があり、サービスの新規性が面白いという印象があったのですが、入社の決め手となったのはやはりビジョンへの共感です。岡田さんが話してくれたようなビジョンを掲げるRAKSULの事業が成功したとき、きっと社会には大きなインパクトが生まれます。そのことに思いを馳せたとき、久々に胸が高鳴り、私も広報PRの専門性を活かしてRAKSULが目指す世界の実現に挑戦してみたいと思いました。
個の強みや経験を活かし、攻めの姿勢で広報業務に携わるPRチーム
——RAKSULのPR部門が担っている業務内容を教えてください。
福本:
私たち「PR」のチームでは、事業PRとコーポレート広報を担当しています。各事業のプレスリリースを作成・配信するのはもちろん、販促のためのキャンペーンやセミナーの実施、オウンドメディアの運営など、いわゆる広報という仕事の枠組みにとらわれることなく、幅広い施策を手がけています。
——そうした業務は、どのようなチーム体制で行っているのですか?
福本:
部署には現在、育休中のメンバーも含めて4名が所属しています。各メンバーに主担当の事業を割り振ってはいるものの、日々の業務ではそれに縛られることなく、メンバー間でサポートし合いながら様々な施策を動かしてもらっています。
——福本さんと岡田さんは、どのような業務を担当しているのでしょうか。
福本:
私は部署全体をマネジメントしながら、ノバセルとジョーシスの2事業のPRと、コーポレート広報を主に担当しています。
岡田:
私は主にラクスル事業のPRを担当しており、一部、福本さんと2人でノバセルの事業PRにも携わっています。
——RAKSULのPRチームにおける強みや特徴は、どこにあると思いますか?
岡田:
大きく2つの特徴があると感じています。1つ目が、各事業部から受け身で情報をもらって外部に発信するだけでなく、私たちから事業を伸ばしていくための企画提案を行い、攻めの姿勢で広報活動を展開している点です。半期に1回の頻度で主担当の事業の広報PR活動における目標を立て、それを実行に移しています。
2つ目が、子育て中の社員が多いことから、お互いにサポートし合いながら効率的に働けるチームになっている点です。子どもの急な発熱による休みなどにも“お互いさま”の精神で柔軟に補い合いながら対応しているため、非常に働きやすい環境でありながら、しっかりと成果を出せる組織だと思います。
福本:
そういえば岡田さんも今、自ら企画してラクスル事業本部に提案したSNSのキャンペーン施策を実行している最中ですよね。
岡田:
そうなんです。ラクスル事業ではこれまでSNSを使ったキャンペーンは実施したことがなかったのですが、顧客層の1つである「個人事業主や小規模事業者の方」にアプローチをするためには、SNSでのPRが最適なのではないかと思いました。そこで、開業準備中の方を対象にSNSでラクスルのモニターを募るキャンペーンを企画。モニターの方にはクーポンをお渡しし、ラクスルのサービスで印刷物やグッズ、ユニフォームなどを作っていただき、完成したものをSNSで紹介してもらう予定です。キャンペーンの告知にあたっては、プレスリリースも配信しました。複数の打ち手を組み合わせた企画として動かしています。
まだスタートしたばかりの施策のため、効果検証はこれからなのですが、想定以上の人数から応募が集まっています。選定したモニターの方に、クーポンを配布して実際の商品を制作するフェーズに移行したので、今後の投稿や反響が楽しみです。
——会社や事業のためになる仕事を追求し、自由度高く実行できる環境があるのですね。
岡田:
そうですね。マネージャーの福本さんが率先して、そういう雰囲気を作ってくださっていると感じます。
福本:
私としては、業務範囲を細部まで綿密に固めて現場を縛る形でのマネジメントはしたくないなと思っていて、各メンバーがやりたいようにやれる環境をいかに作れるかということを常に意識しています。岡田さんも他のメンバーも、それぞれこれまでに培ってきた経験と知見、スキルがありますから、それを存分に活かしてほしいんです。
もちろん、完全に放任するわけではなく、困ったことがあればすぐに助けに入るようにしています。会社としても個の意見や挑戦を尊重し、応援する風土がありますから、PRチームのメンバーにはやりたいことに臆せずどんどんチャレンジしてほしいですね。
第二創業期のRAKSULだからこそ、幅広い経験ができる
——BtoBの広報活動は、ターゲットに直接刺さるようなメディア露出が難しいなど、特有の難易度の高さがあるように思います。お二人はRAKSULの事業広報、コーポレート広報を行う上で大切にしていることはありますか?
岡田:
広報の基本かもしれないのですが、「サービスに関心のある人たちへ情報をきちんと届ける」ということを意識しています。例えば、ラクスルであれば、主な顧客層は個人事業主や中小企業の担当者です。そのため、個人事業主に対しては一般生活者が親しんでいるようなメディアへの露出を目指したり、中小企業の担当者に対しては日本経済新聞などのビジネスメディアで取り上げられるように注力したりと、事業に最適な広報活動となるよう工夫しています。
福本:
あとは、どんな情報発信においても、自社が作りたい世界観を根底に置き、ブランディングを意識するということでしょうか。競合との比較でPRを展開することもできますが、それではいずれ業界内でサービス内容が横並びになってしまいます。私たちが誰にも負けない部分は、やはりビジョンにも表現されているような「作りたい世界観」の部分です。RAKSULが提供するサービスを使えば、社会のあらゆる場所で非合理な業務が削減され、その企業や個人が本来やるべきこと、本当にやりたかったことに注力できるようになります。その結果、社会がより良い方向に向かっていくのだと思うので、その点をしっかりと伝えていくことで、RAKSULらしいコーポレートコミュニケーションを実現できればと考えています。
——仕事の醍醐味は、どのようなところに感じますか?
岡田:
私としては、一つひとつの施策を、効果検証も含めて最後までやり切れる点におもしろさを感じています。RAKSULのPRチームでは「OKR(Objectives and Key Results)」でチームと個々人の目標や成果を管理しており、自分が立てた企画についても効果測定ができるようになっています。業務をやって終わり、企画を立案して終わりではなく、その業務や企画がどう効果があったのかをしっかりと振り返りながら、得られた知見を次に生かすことができます。広報PRとしてここまで徹底的にPDCAサイクルを回せる企業はほとんど見ないため、これから入社される方もRAKSULならではの醍醐味を感じていただけるのではないかと思います。
福本:
加えて、幅広い業務領域をカバーし、広報的な手法からマーケティング的な手法までさまざまな打ち手を選択できることも広報担当者として感じる最大の醍醐味だと思います。また、経営陣も「経営における広報PRの重要性」に理解のある方ばかりのため、いろいろな施策にチャレンジできる環境があります。そういった点も、広報担当者としては目の前の業務に注力しやすいポイントかもしれません。
——RAKSULは上場して6年が経ち、代表交代も経験して、組織としてのフェーズが大きく変化してきました。広報部門としても、これから段々と大企業型の縦割りかつ慎重な動き方をするチームへと変わっていかざるを得ないのではと感じたのですが、その点はいかがですか?
福本:
いえ、むしろその逆です。これからますます幅広いフェーズの事業を抱え、会社としても新たな取り組みが増えていくことになるので、より早いスピードで数多くのチャレンジを行うベンチャー気質なチームであり続けなければならないと思っています。
RAKSULは、2023年に代表が創業者の松本から永見に変わったことで、第二創業期に突入しました。今後は自社で新規事業を生み出すだけでなく、M&Aも積極的に行っていく方針です。また、これからESGにも力を入れていきます。広報としてゼロから作っていかなければならない業務もたくさん出てきますので、これからのRAKSULのPRチームは、本当に幅広い経験ができると思います。
「良いとこどり」ができる環境で、広報PRとして様々なチャレンジをしてほしい
——今回、PRチームで採用を強化する背景をお聞かせください。
福本:
RAKSULの各事業は成長拡大を続けているため、PRチームは常に人手が足りていないことが背景です。また、会社が第二創業期を迎えたことで、今後コーポレート広報を強化するタイミングにきています。これからM&Aを積極的に行うにあたって、より良い形でのM&Aをするためにも、コーポレート広報によって私たちの考え方を伝えていくことは欠かせません。自社のブランディングやイメージアップにつながるように、事業とコーポレートの双方でコミュニケーションを図り、PRチームの体制をさらに強化していきたいです。
——どのような方に、仲間になってほしいですか?
福本:
広報として会社や事業の成長に貢献したいという想いが強く、自走していろいろな物事にチャレンジできる方、スピード感を持って行動できる方にぜひ仲間になってもらえたら嬉しいです。その意味では、事業会社の“ひとり広報”として活躍されてきた方はマッチしているかもしれません。ひとり広報の場合、やりたい施策がたくさんあるものの、リソース不足でなかなか最後まで取り組みきれないという話もよく聞きます。あるいは、会社によっては広報として手がけられる枠組みが決まってしまっていることもあり、そうした状況にフラストレーションを感じている方もいらっしゃるかもしれません。もっと幅広い施策をやり切ってみたいという方も、RAKSULのPRチームでなら、ご自身が思うように仕事をしていただけると思います。
——今後の目標をお聞かせください。
岡田:
ラクスルやノバセルという、これからますます成熟していくサービスの長期的な成長に貢献できたらと思っています。これまでは短期的な目線でのPR活動が多かったため、今後は長期戦略も意識しながら事業の価値や魅力を伝えていきたいです。
福本:
グループのシナジー効果を高めることと、M&Aの価値を高めること、この2点が当面の目標です。特に後者については、RAKSULと売り手企業さまが幸せな形でM&Aを実現するのに広報PRの力が欠かせません。まだ打ち手を探しているところではありますが、非常に取り組みがいのある仕事だと思います。おもしろがりながら挑戦していきたいです。
——最後に、読者へのメッセージをお願いします。
岡田:
RAKSULは創業から15年が経ち、サービスも開始から10年が経って、組織としては成熟フェーズに向かいつつある企業だと思われるかもしれません。しかし、RAKSULでは今もなお、他の事業とシナジーを生むような新サービスが生まれています。また、スタートアップらしさも残っており、様々なことにチャレンジできる環境があります。そのような組織の中で、いろいろなことに挑戦してみたいという方と、ぜひ一緒に働けたら嬉しいです。皆さまのご応募をお待ちしております。
福本:
手前味噌ではありますが、RAKSULのPRチームは、本当に「良いとこどり」のできる環境だと思います。初期フェーズから成熟フェーズまで、いろいろなタイプの事業のPR活動に携わることができますし、コーポレート広報にも挑戦できます。また、チームで取り組む広報も経験できます。やりたいことがあれば、それを後押しできる環境がありますので、大きなやりがいを感じながら働くことが可能です。皆さまとお会いできるのを楽しみにしております。