1.6兆円市場への挑戦。エンタープライズ事業を牽引する事業開発の醍醐味
ラクスル株式会社 ラクスル事業本部 Marketing&BusinessSupply統括部 エンタープライズ事業部 事業開発グループマネージャー
藤林 尚斗
Naoto Fujibayashi
2018年4月、不動産業界に特化したコンサルティングのスタートアップに、新卒入社。経営コンサルタントとして多数のプロジェクトに携わった後、AIを活用した建物管理SaaSの開発にプロダクトマネージャーとして従事。事業責任者としてサービス成長を牽引し、経営戦略室長に就任。2023年4月よりRAKSULに入社し、現在は、事業開発責任者として、新規サービスやプロダクトの開発と市場参入戦略の策定を担う。
「1兆円企業をつくりたい」 急成長スタートアップから転職を決めた理由
――藤林さんは以前、どのような企業で働いていたのですか?
前職では、不動産管理会社向けのAI搭載型SaaSを開発・提供するスタートアップに勤めていました。2018年にその企業初の正社員かつ新卒社員として採用され、約5年間、多岐にわたる業務を経験してきました。
――具体的にどのような仕事を担当していたのでしょうか。
入社当初は、その会社はまだプロダクト開発を始めておらず、不動産業界に特化した経営コンサルティングを行っておりました。さまざまなプロジェクトに参画する中で、不動産管理会社の経営支援を通じて、不動産管理業界に多くの課題が存在していることに気づきました。例えば、不動産管理業務一つとっても、建物点検の際に紙のチェックリストを使用し、手作業で記録を行ってからExcelにデータを転記するなど、非常にアナログなプロセスが数多く残されていたのです。
そこで私は、プロダクトマネージャーとして、不動産管理業務の効率化を図るAISaaSの開発を主導しました。コロナ禍での風潮も各社のDX推進の追い風となり、クライアントが増え、事業は大きく成長しました。最終的に、事業部は140名以上の規模に拡大し、私自身も、プロダクト開発だけでなく、セールスやカスタマーサクセスなどを現場で担いながら、事業責任者としてチームを率いてきた結果、会社を離れる頃には、経営戦略室長として全社の戦略策定や新規事業の立ち上げにも携わるようになっていました。
――そこからなぜ、転職を考えたのでしょう?
「自分の手で1兆円企業をつくる」という新たな目標ができたからです。
前職には、今でも本当に感謝しています。私のスキルセットやビジネスマインドの大部分は、前職の代表に教えていただいたもの。あの日々が私のキャリアの重要な礎石となり、今の私を形作ってくれています。そして新たなキャリアステージに進むべき時が来たと感じたとき、これまでの経験を活かしつつ、さらに大きなスケールでビジネスを展開する機会を求めたいと考えました。これからは「複数の事業をM&Aなども駆使しながら、さらに大きな規模にスケールさせていく経験」を積みたい。そう思ったとき、創業からわずか15年弱で売上高を数百億円規模に急成長させ、複数の業界で産業構造を変革しているRAKSULが目に留まったのです。
革新的なビジネスモデルを短期間で創りあげてきた経営陣のもとで、M&Aも含めた事業拡大、企業成長について知見を深めたい。そして、1兆円企業になれるポテンシャルを持っている企業はごくわずかですが、RAKSULにはそれがあると感じ、転職を決意しました。
顧客解像度を高め、確度の高い新サービス創出でエンタープライズ市場を切り拓く
――現在の業務内容を教えてください。
エンタープライズ事業部で、事業開発グループのマネージャーを務めています。私の最大のミッションは、RAKSUL成長に向けて大手企業のお客様と長期的なパートナーシップを築くことです。
ラクスルはこれまで、中小企業のお客様をメインターゲットに据え、テレビCMやWebマーケティングを駆使しながら急激な成長を遂げてきました。しかし、大手企業のお客様が抱える課題の内容は大きく異なり、組織構造もより複雑になっているため、新しいアプローチが必要です。
大手企業の抱える課題を見極め、それを解決可能なソリューションを開発し、セールスチームとともにGTM(市場参入)戦略を練って顧客獲得を目指していく。そうした一連の業務を、特に事業開発とGTM戦略の策定・実行支援の領域で担うことが、現在の私の主な業務内容です。
――GTM戦略を考える上で、特に大切にしていることはありますか?
最も大切にしているのは「お客様に対する解像度を高めること」です。RAKSULの製品はさまざまな業界で活用できる汎用性がありますが、大手企業のお客様とより良い関係を築いていくためには、業界ごとの特性や課題を深く理解することが不可欠です。お客様の業界内外で起こる各種事象とそれに伴う環境変化、財務三表やビジネスモデルの構造の理解だけではなく、お客様がビジネスをしている現場に趣き、事前のインプットを踏まえて作った課題仮説を検証していきます。
「経営改革の変数は現場にしか落ちていない」という言葉が好きで、現場に行って思考することを大事にしています。業界ごとの課題を深く掘り下げ、そのペインに対してラクスル事業、もしくはグループ会社や他パートナー企業様と連携し、何を提供できるのかを突き詰めていく。この点を最重要視しながら、GTM戦略を策定しています。
――ソリューション開発で手がけた具体的なプロジェクト事例も教えてください。
現在複数の新規ソリューションを手掛けていますが、進行中の1プロジェクトとして、オフラインマーケティングのソリューション開発を行っています。ポスティングや新聞折込チラシ、DMなどのオフライン施策は、Webマーケティングとは異なり、費用対効果の可視化と蓄積がほとんどできていません。また、しっかりPDCAを回していこうと思っても、デザインや文言を変更したり、配布エリアや配布方法を各ステイクホルダーと提携しながら修正していく活動には多大な工数がかかります。それゆえ、年間で数億円規模のポスティングや折込チラシを展開しても、その成果が不明瞭で改善もできていないという事態もよく起こっています。
そこで、オフラインマーケティングにおいても、Webマーケティングと同様に効果測定と蓄積が可能な新サービスを開発しています。まだローンチ前のため、具体的な事業モデルやサービスの内容はお伝えできないのですが、すでに複数のお客様から前向きなお話をいただいております。
事業開発メンバーに求められる資質とは
――そうした事業開発は、どのようなチーム体制で行っているのでしょうか。
現在、事業開発は数名で行っています。実は、事業開発グループ自体が2024年8月に立ち上がったばかり。やるべきこと、やりたいことが沢山あるため、新たな仲間を募集すべく、採用を強化しているところです。
――事業開発グループには、どのような方に仲間として加わってほしいですか?
社内で多くの関係者と連携しながらプロジェクトを推進していく場面も多いため、高い目標を設定し、それに向かって全員を導いていけるような強いオーナーシップが必要だと考えています。「この事業を必ず成功させるのだ」と、確固たる意志を持って進めるかどうか。この部分は、事業開発として仕事をする上で非常に重要なポイントだと考えています。
――前職で事業開発に携わった経験は必須でしょうか。
その方のポテンシャルなどもありますから、判断が難しい部分ではありますが、事業開発の経験はできる限り求めていきたいと考えています。エンタープライズ事業部での事業開発は、セールス、テクノロジー、オペレーション、サプライチェーンマネジメントなど、様々な事業成長のドライバーを取り扱いながら新しいサービスやソリューションをつくっていく必要があるからです。
ただし、先ほど申し上げたように最重要視したいことはオーナーシップですので、営業やマーケターから事業経営者を目指したい方とも積極的にお会いしたいです。
もちろん社会人歴の長さは求めませんので、前職で多少なりとも事業を立ち上げた、または伸ばした経験のある方に、ぜひ来ていただけたら嬉しいです。
エンタープライズ事業部が牽引するRAKSULの未来
――現在のエンタープライズ事業部に参画する醍醐味は、どこにあると思いますか?
エンタープライズ向けの市場規模は約1.6兆円と予測しており、非常に大きなチャンスがあります。この市場の大きさを背景としながら、RAKSULの持つアセットを活用し、自ら仕組みを創りあげて、事業を前へと進められることが、参画いただく醍醐味だと思います。
ただ、私たちは大手企業を相手にしているからこそ、ソリューションの精度や与えるインパクトも非常に高いレベルで求められます。もう少し言えば、1社ごとにカスタマイズが求められることもあるため、個別最適と事業の拡張性とのバランスを取るという、非常に難しいかじ取りを迫られることもあります。決して簡単な仕事ではありませんが、日本全体を見渡してみたとき、中小企業向けのサービスからエンタープライズ向けに顧客セグメントを拡張し、成功したサービスは多くありません。日本で新しい成功事例をつくれるように事業と向き合っていく面白さもあるのではないでしょうか。
――事業開発メンバーとしての成長機会はいかがでしょうか。
現在、エンタープライズ事業部として今後立ち上げていきたいソリューションやプロダクトを整理しており、数十個のアイデアが部内に存在しています。事業を大きくしていくことに興味がある方にとっては、非常に良い環境が整っていると思います。また、事業を内製で立ち上げていくことだけに留まらず、M&Aを行うことで事業を創って伸ばしていくことにも挑戦していきます。グループインいただいた企業の経営に携わることも可能です。さらに、携わった事業が成長すれば、事業部長やグループ会社の経営層になるといった、事業開発の先のキャリアを見据えられる点も大きな魅力です。
人生をかけて事業に取り組んでいるような、とても優秀な仲間たちに刺激を受け、自分自身の成長も叶えられる。これはRAKSULならではの職場環境ではないかと思います。
――藤林さんの今後の目標を教えてください。
エンタープライズ向けの事業を、RAKSUL全体の成長を牽引するビジネスに育て上げたいと思っています。そのためには強力なチームが必要です。これからも、部門として採用を強化していきたいと考えています。私自身も事業開発グループを中心にエンタープライズ事業部全体の採用活動を含め、チーム組成には力を尽くしていくつもりです。
また、今後エンタープライズ事業部としてM&Aを行うことも必須だと考えています。M&Aを連続的に行いながら、事業部として大きな成長を目指し、会社をさらに飛躍させることができればと思っています。
――最後に、メッセージをお願いします。
もしも今、「もっと大きな事業をつくりたいのに、それが叶わない」と感じている方がいれば、ぜひRAKSULへの応募を検討していただきたいです。エンタープライズ事業部としても、急成長の途上にありますから、組織の中にさまざまな成長機会が存在しています。まるで「宝の山」のようなリソースを活かしながら、柔軟な組織で自分のやりたいことを、より早いスピードで、より大きなスケールで実現できる。こうした環境はなかなかありません。この記事を読んで少しでもピンときたという方は、ぜひ面接でお話しましょう。
私も、採用選考には、皆さまの人生を背負う覚悟で臨みたいと思っています。そして、入社された方には、責任を持って成長に寄り添っていきます。共にRAKSULを、「日本を代表する1兆円企業」にしていきましょう!皆さまとお会いできる日を、楽しみにしております。