【ラクスル事業の裏側を解説!Vol.1】キーワードは“半自動化”。ラクスル事業のサービスはこんな風にできている!
ラクスル事業は「印刷のシェアリングプラットフォーム」を構築し、産業構造の変革に取り組みながら、“はたらく人をラクにするカスタマイズECプラットフォームをつくる”というミッションのもと、印刷・集客支援サービスを展開しています。
これまで、多重下請け構造や煩雑な校正入稿プロセスをはじめ、印刷会社とユーザーの2方面にかかわる課題を「仕組みを変える」ことで解決し続けてきました。
本連載では、ラクスル事業の運営の裏側で何を課題と捉え、“半自動化”をキーワードに効率化できるシステムをどのように開発・運用してきたのかを、事業・組織拡大の変遷とともに解説します。
また、今後さらに向き合いたい領域とあわせて、ラクスル事業ならではの働く魅力やチャンスに関しても取り上げていきます。
初回となるこの記事では、サービスの全体像について説明します。
ラクスル事業では、印刷・集客支援サービスの「ラクスル」および「ダンボールワン」を提供しています。また、大企業向けには企業の印刷販促業務をラクにする「ラクスル エンタープライズ」を展開しています。
ユーザーが「ラクスル」や「ダンボールワン」で商品を発注し、入稿・校正の後、印刷工場を経てお手元に届くまでには、次のような工程があります。
ユーザーが印刷・販促商品を購入する際、まずは4,000点以上のテンプレートや2,000万点以上の写真・イラスト、49種類のフォント等を組み合わせて、思い描くオリジナルの商品を作成できる「オンラインデザイン」でデザインを決めます(もちろん、お手持ちのデザインをお使いいただくことも可能です)。
その後、商業印刷・事務印刷をはじめ、ポスティング・新聞折込、ダイレクトメールといったオプショナルサービスや、販促・ノベルティ、アパレル・ユニフォーム、ダンボール・梱包材といった、幅広いジャンルのなかから商品を選択し、ご注文いただきます。
決済を終えると、データ入稿に進みます。ユーザーが入稿したデータをわずか数分で自動的にチェックできる「スピードチェック入稿」というラクスル独自のシステムを活用しながら、DTP¹やカスタマーサポート(以下CS)²部隊が確認をおこないます。
確認を経て、「最適発注」などの数理最適化技術により、稼働・発注状況に応じて委託先の印刷会社に商品データが自動で振り分けられます。
そうして完成した商品が、ユーザーのもとに届けられたり、選択した地域内に配布されたりします。
このように、ラクスルでは“半自動化”*³をキーワードに、従来属人化しがちだった作業をテクノロジーの力で効率化しつつ、オペレーションチームと強く融合しながら、サービスを展開しているのです。
*¹ DTP:「Desktop Publishing(デスクトップ パブリッシング)」の略。お客様から上がってきた印刷物の入稿データをパソコン上でチェックする職種を指す
*² CS:カスタマーサポート。お問い合わせフォームや電話で、お客様対応を担う職種を指す
*³ 半自動化:印刷物の受発注から納品における作業工程の一部を、機械学習の技術で自動処理できるようにしたり、ユーザーエクスペリエンスの磨き込みを通じサイト上にてお客様ご自身で完結いただいたりすることで、効率化を実現する取り組みのこと
【連載一覧】
Vol.1 キーワードは“半自動化”。ラクスル事業のサービスはこんな風にできている! ★
Vol.2 プロダクト開発は、職種を越えた連携プレーで進行。その開発体制をご紹介! ←Next
Vol.3 ローンチから10年。ラクスル事業成長の軌跡をたどる!
Vol.4 テクノロジーで業界の仕組みを変えた事例① ~オンラインデザイン編~
Vol.5 テクノロジーで業界の仕組みを変えた事例②~スピードデータチェック編~
Vol.6 テクノロジーで業界の仕組みを変えた事例③ ~最適発注編~
Vol.7 領域拡張、海外進出…ラクスル事業が今後目指す先とは?