3分でわかるハコベル事業

はじまりは2015年。ラクスルCEOの松本が、印刷のシェアリングプラットフォーム「ラクスル」に続く新規事業を模索するなかで、物流業界の非効率に着目したことがきっかけでした。

印刷のラクスル事業で培ったノウハウをもとに、仕事を受けたいドライバーと荷物を運びたいユーザーを最適にマッチングさせ、荷物の配送予約から支払いまでワンストップでおこなえる、ネット運送・配送サービス「ハコベル」を開発。運送会社の非稼動時間を有効活用し、ユーザーに早く安く安全に輸配送サービスを提供できる仕組みを実現しました。

以来、業界全体が直面する“物流クライシス”という社会課題の打開に向け、エリア・事業領域・ビジネスモデルを着実に広げてきました。さらに2022年8月には、BtoB物流のNo.1であるセイノーホールディングスとタッグを組み、ジョイントベンチャー「ハコベル株式会社」を設立。こうして“ハコベル第2章”が幕開けし、急成長を遂げています。

Chapter 1

「物流のマッチングプラットフォーム」を構築し、“物流クライシス”に対峙!

ハコベル事業は、ラクスルグループの祖業・印刷のラクスル事業のノウハウをもとに立ち上げた「物流のマッチングプラットフォーム」を提供する事業です。“物流クライシス”と呼ばれる大きな社会課題の解決を目指し、サービスを展開してきました。


迫りくる社会課題、“物流クライシス”とは?

ECサイトやネットショッピングの利用増加により世間の配送需要が拡大する一方、トラックドライバーのなり手が減っていることから、配送体制のサービス水準が維持できなくなる危機を指します。2024年からドライバーに対し年960時間を上限とする罰則付きの残業規制が適用され 、過重労働で維持してきた給与水準が保てなくなるため、さらなるドライバーの減少が懸念されています。

実際に、現在のドライバー数が83万人であるのに対し、2027年には必要なドライバー数は96万人にまで増加するとされています。他方で、同年の見込みドライバー数はわずか72万人。現状をダイナミックに打破できなければ、24万人ものドライバー不足に陥ってしまうのです。


物流業界で長年続いている「多重下請け構造」と、その弊害

現在、日本には約6万社の運送会社が存在します。大多数が小規模プレーヤーであるため、自社で対応できない案件をそのまま他社に委託したり、情報の不均衡を利用したブローカーが出現したりすることにより、物流業界では長きにわたって「多重下請け構造」が続いてきました。

そのうえ、電話やFAXをベースとしたアナログで非効率な受注・業務管理体制が敷かれていることから、個社最適化と業務属人化が進んでしまうという構造的な課題を抱えていました。


課題解決のために、ハコベルが構築した「物流のマッチングプラットフォーム」の仕組みとは?

ネットを通じて「荷物を運びたいユーザー」と「登録しているトラックドライバー」を最適にマッチングさせることで、ユーザーは早く安く安全に荷物を送ることができ、ドライバーも非稼働時間を有効活用して収益の安定化が進むという、Win-Winな取引を実現する仕組みです。

従来はアナログな方法でしか受注できなかったところ、「ハコベル」では専用アプリからダイレクトに配送依頼が届くため、ドライバーは効率良く稼働率を上げられるようになりました。加えて、サービス利用後にユーザーが担当ドライバーを評価する機能を盛り込み、優良ドライバーのみをネットワークすることに成功。こうして、高品質な輸配送サービスを提供できるようになったのです。


Chapter 2

ハコベルが提供する2つのサービスと、事業成長の軌跡

2015年に事業を開始して以来、「運送手配サービス」と「物流DXシステム」という2つの事業を軸に、エリア・事業領域・ビジネスモデルを着実に拡大してきました。

運送手配サービス

ネットを通じて、ユーザーと厳選な審査を通過したドライバーを最適に結び付け、荷物の配送予約から支払いまでワンストップでおこなえるサービス。双方を直接マッチングさせ、中間マージンをカットしているため、高品質を担保しながら圧倒的低価格であることが特徴です。さらに、平均2分、98.7%という高速・高確率でのマッチングを実現しています。


物流DXシステム

主に荷主企業様に向けた、クラウド型物流DXシステム。配車をデジタル化し、業務自動化・情報の一元化を進めることで、物流データの可視化、業務コストや輸配送コストの削減につなげます。最先端の機能を持つ同システムの運用開始後も、専任担当者が継続的に支援し、物流DXの成功に導いています。


事業規模の変化

ハコベルにおける3つの主要指数、累積配送件数・登録運送会社数・ドライバー数は、すべて右肩上がりで推移。これまでも事業と組織の進化を続け、堅調な成長を実現してきました。


Chapter 3

セイノーホールディングスとのジョイントベンチャーを設立。ハコベルは次のステージへ

2022年8月、セイノーホールディングスの出資を受け、ジョイントベンチャー「ハコベル株式会社」を設立しました。


ハコベルがIT技術を駆使して構築してきた既存のプロダクトや仕組みを、セイノーホールディングスが長年にわたってつくり上げてきた顧客基盤・営業ネットワークに乗せることにより、事業拡大がいっそう加速。
さらに、セイノーホールディングスのアセット・調達力を、ハコベルが保有する“運送会社ネットワーク”に展開することで、中小の運送会社やドライバーへの経営支援も可能になりました。

こうして、“BtoB物流のNo.1”のセイノーホールディングスと、“物流テックNo.1”のハコベルが強力なタッグを組み、新たなステージに立った今、物流業界の基盤となる「オープン・パブリック・プラットフォーム(O.P.P.)」の実現に向けた取り組みが始動しています。

オープン・パブリック・プラットフォームとは?

他の物流スタートアップや不動産、鉄道・海運、基幹・倉庫システムなど、物流に関わるあらゆる企業と連携し、荷主企業様が多様な専門サービスをワンストップで揃えられるプラットフォームです。
それぞれの物流関連事業者が単独でソリューションを提供するのではなく、企業の垣根を越えて相互にサービスの乗り入れやデータ運用をする共通基盤をつくることで、抜本的な物流業界の効率化が実現します。


新サービスをローンチし、物流システムの変革が本格化

オープン・パブリック・プラットフォームの構築に向け、2022年10月には、新サービス「ハコベルサポーターズプログラム」をローンチしました。
このサービスの主な対象者は、中小規模の運送会社や個人事業主のドライバーです。彼らが安心して配送業務に従事できるよう、必要な資材・物資の調達補助、トラブルにおけるリスク対応、保険や金融商品の提供などのサポートを実施。まずは輸配送環境を整えることで業界全体を底上げし、本格的な物流システムの変革に邁進していきます。

第2章が幕開けしたハコベルは今後も、「物流の『次』を発明する」というミッションのもと、日本の物流の効率化に貢献しながら、持続的な成長を目指してまいります。

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